科学的に記憶力を高める方法【読んだ本】「脳が認める勉強法」ダイヤモンド社 ベネディクト・キャリー著

科学的に記憶力を高めるにはどうすればいいのか

 

ニューヨークタイムズのサイエンスライターが世の中の最新の研究に基づいた勉強法についてまとめた本です。

巷にはいろいろな学習法や記憶法などがありますが、科学的に正しくないとされているものもいくつかあります。

色々あるのですが、この本を読んで一番良かったのは、おそらく最も科学的に記憶力を高めるのに効果的な方法を知ることができたことです。

シンプルにこれだけ 最も記憶を定着させるのに科学的に効果的な方法

最も科学的に記憶力を高めるのに効果的な方法とは。

一番効果的なのは、

「何かものを覚えた時に、すぐに自己テストをすること」

です。

本には記憶力を高めるのに効果的な様々な方法が山ほど載っていますがこの「すぐにテストする方法」はおそらく最も効果が高いです。

それはなぜなのでしょうか。

 

脳には二つの記憶の力がある

脳には記憶を、

①保存する力

②検索する力

の二つがあります。

 

①保存する力

「一度、保存された情報は永遠にそこにある」
まず保存する力ですが、脳は偉大で、意識の範囲だけでなく無意識の範囲でも、日々の様々なこと、些細なことまでものすごく膨大な出来事を記憶しています。脳の記憶容量は100万GBの記憶容量があり、テレビ番組に換算すると300万の番組にもなるそうです。ゆりかごから墓場まで、おそらく脳はほとんどの出来事を記録しているのではないかと思います。ふとした時にどうでもいい瞬間のなんでもないことが思い出されたりしますが、そういうことなのでしょう。

 

②検索する力

一方の検索する力はいかに覚えた情報をいかに思い出せるかということ。学習して強化することはできるが、保存する力よりも、容量は小さい。また強化をしないとすぐに衰えてしまうそうです。

脳のメカニズムによると「忘れていた事実や記憶を再び見つけた時に、より深い学習を促進する」そうです。
また記憶の検索が困難なほど、思い出せないことを思い出そうとするほどこの「保存する力」と「検索する力」の両方が高まるということなのです。

需要なのは、何か記憶を手繰って、思い出そうとして、思い出したことの方が強く記憶に残ると言うこと。

そしてそのメカニズムを利用して記憶を強化する。

その強化に最も効果的なのが「覚えたら、それをすぐにテストをする」する、ということになります。

著者はテストを侮ってはいけない、と述べています。テストは学力を測るためだけのものではなく、「思い出す内容を修正し、それに伴い知識の整理の仕方をかえる役割を果たす」のです。

 

科学的、効果的に記憶力を高める方法は自己テスト ではいつテストするのが最も効果的なのか

覚えているかどうかを自分でテストすること

これが最も効果的な記憶力アップの方法です。

ではいつテストするのがいいのか。

結論から言うとそれは「すぐ」です。

テストをするのに最適なタイミングを見つけるために1930年代にアメリカで大規模な実験が行われました。
アイオワ州の9都市にある91の小学校から総勢3605人を対象とした実験です。
3605名にある文章を読んでもらいます。そして抜き打ちテストを行います。3605名は8つのグループに分けられており、2ヶ月にわたり8つのグループごとにタイミングを変えて何度か抜き打ちテストをしました。

そして最終的に2ヶ月後に一斉にテストをしたところ、文章を読んだ直後に抜き打ちテストをしたグループが最も成績が良い、という結果が出ました。

著者はこう述べています。

「勉強したことのある文章、名称、公式、技などを検索する脳の働きは、みたことのある情報をもう一度見たり、復讐したりする働きとは異なり、もっと複雑だ。その複雑な労力が、脳に保存される内容の質や検索の力を深めるのだ。事実や技術をより深く知識として習得するのは、単に復讐するのではなく、自らそれを脳内で検索するからである。」

テストは「検索する力」の練習であり、単に勉強するよりも遥かに強力です。

うまく活用して、記憶力を強化していきたいものです。

 


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