鳥文斎栄之 “春画巻物(女護ヶ島)” / Chōbunsai Eishi “Beauties”
鳥文斎栄之 "春画巻物(女護ヶ島)" / Chōbunsai Eishi “Beauties”
絹本 着色
31×748 cm
文政四年巳季夏=1821年
sold / 売切
江戸期に活躍した浮世絵師・鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし)の肉筆の春画巻物です
栄之は歌麿と並ぶ
あるいはそれ以上とも言われる腕前の持ち主で国内外の有名な美術館に作品が所蔵されています
極密
極彩色
本作では細部に至るまで実に細かく丁寧な描写が施されています
浮世絵師の肉筆作品を観るといつもその上手さに驚嘆させられます
こればかりは版画では決して体感できないものですね
栄之はある時期以降からは版画よりも肉筆に専念したことがよく知られております
従って他の浮世絵師よりは比較的肉筆作品に出会う機会が多く
まだ本作のように未発見の面白い作品が出てくる可能性があります
端正、上品な画風が栄之の持ち味
本作は春画ですが不思議とそうした類の猥雑さはほとんど感じられず
鮮やかな色彩や細やかな描写力に心を奪われるのではないでしょうか
<略歴>
鳥文斎栄之 ちょうぶんさい-えいし
1756-1829
江戸後期の浮世絵師。細田氏,名は時富,俗称は民之丞,弥三郎。細田家は500石取りの幕府直参旗本で,栄之の祖父は勘定奉行を務めてもいる。栄之自身は安永1(1772)年に家督を継ぎ,その後小納戸役などを歴任したが,寛政1(1789)年には致仕,隠居した。絵は狩野栄川院典信,のち文竜斎に師事し,すでに天明(1781~89)後期から浮世絵師としての活動を始めている。初期の作品は天明期の巨匠鳥居清長の影響を強く反映し,清長風の美人画などを描いているが,家督を譲って本格的な作画活動に専心する寛政期(1789~1801)には,独自の静穏な美人画風を打ち立てた。特に,女性の全身像に独自の様式を確立,十二頭身と表現されるすらりとした体躯のなよやかな美人錦絵を,寛政後期まで多数制作している。寛政後期から享和~文化(1801~18)にかけてはもっぱら肉筆の美人風俗画を手懸け,気品のある清雅な画様で人気を得た。
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