鈴木其一「朝顔小禽図」/ Suzuki Kiitsu “Birds & Flowers”
絹本 着色
全体:192 x 60cm / 本紙:109 x 50cm
売切 / sold
江戸後期の琳派の名手
鈴木其一の花鳥図です
切れ味の鋭い筆捌きに惚れ惚れします
光琳、宗達には中々お目にかかる機会は少ないですが
抱一、其一は時代も近く
書画屋にとっては身近な琳派という印象
光琳、宗達らは京の雅やかな雰囲気が
作品から滲み出ていますが
江戸琳派はもっとシャープな印象
やはり江戸の美学が反映されているのでしょうか
そこが個人的にはとても好きで
中でも其一の切れ味のある
筆捌きは実に魅力的です
たらし込みなどの柔らかな抒情性と
シャープさのバランスが絶妙です
ぜひご堪能下さい
…ちなみに動物たちが
若干不思議な生きものと化してしまうのは
琳派あるあるかもしれません
<略歴>
すずききいつ
(1796―1858)江戸後期の画家。名は元長、字(あざな)は子淵(しえん)。噌々(かいかい)、菁々(せいせい)、庭柏子(ていはくし)、祝琳斎(しゅくりんさい)などを号す。近江(おうみ)(滋賀県)出身の染屋の子として江戸に生まれる。幼少のころから酒井抱一(ほういつ)の内弟子として仕え、のち同門の鈴木蠣潭(れいたん)が没するとその跡目を継いで鈴木姓を名のる。画業は抱一に師事し、初め師風を忠実に習ってしばしばその代作を勤めたとされる。1828年(文政11)に抱一が没したのちは、しだいに師風を離れ、画面から叙情的な要素を払拭(ふっしょく)して大胆かつ斬新(ざんしん)な装飾画風に傾斜。花鳥画をもっとも得意とするが、対象の形態を明晰(めいせき)に追究する独特な造形感覚をもって琳(りん)派の流れに特異な存在を示す。代表作に「夏秋渓流図屏風(びょうぶ)」(東京、根津美術館)、「薄椿(すすきつばき)図屏風」(ワシントン、フリアー美術館)などがある。
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